遺品整理は、故人を想う大切な時間である一方で、親族間のトラブルに発展しやすい場面でもあります。進め方や形見分けなど、整理の途中で意見が食い違えば関係に亀裂が入ることも。そのような事態を防ぐために、遺品整理の前にできる4つの対策を紹介します。

1.遺品整理を始める前に話し合う

事前の話し合いが、親族間トラブルの予防につながります。誰が主導して整理を行うのか、遺言の有無、業者に依頼するかどうかなど、遺品整理を始める前に確認しておくべきことは多くあります。

事前に話し合っておかないと、整理の途中で認識のズレが生まれ、揉めるケースも少なくありません。お互いの考えを事前に確認しておくことで、不要な誤解や感情的な対立を避けられます。

2.親族全員で遺品整理をする

遺品整理は親族全員で協力して行うことで、不信感や誤解を防げます。ひとりで遺品整理を進めてしまうと、「大事な物を勝手に処分された」「遺品を持ち去られた」などの疑いを持たれてしまうことも。

複数人で作業を進めることで、お互いに確認しながら分別ができて、スムーズに遺品整理を進められるでしょう。日程を調整して親族全員で関わるようにするのが理想的です。

3.資産価値が不明なものは鑑定に出す

価値が分からない遺品は、勝手に処分せず専門家に鑑定を依頼しましょう。美術品や骨とう品、ブランド品など、一見して価値が分からないものは鑑定してもらうことが大切です。

価値を知らずに譲ったり捨てたりすると、後になって「高価な物を勝手に処分した」と問題になる可能性があります。感情だけで判断せず、適切な対応を取ることで後々のトラブルを回避できるでしょう。

4.遺品整理業者に依頼する

遺品整理に不安や負担がある場合は、専門業者へ依頼することも1つの方法です。専門業者に依頼すれば、分別から搬出、必要に応じた供養や処分まで一括して対応してもらえるため、家族の負担が軽減されます。

人手が足りない、親族間で手伝う人がいない、意見がまとまらないといった場合にもおすすめです。第三者が入ることで、感情的になりがちな場面でも冷静に進めやすくなります。